Dolcissima Mia Vita

A Thing of Beauty is a Joy Forever

オルランド・ギボンズの左手

オルランド・ギボンズ Orlando Gibbons の鍵盤楽器のための音楽を聴くと

左手パートの雄弁なことに気づかされる

まるで独立した生きもののように超絶技巧で走りまわる左手

もしかしてギボンズは左利きだったのかしら

 

ピアノの先生がいつか言っていたこと

先生の先生は左利きだったためか左手の力が強く

低音部がよく鳴るのでうらやましかったとのこと

 

音楽の構造を支える低音部をよく鳴らすことの大切さに関連してのお話でした

 

先生はカルロス・クライバーはたぶん左利きだろうともおっしゃっていた

表情豊かによく動く彼の左手を見るとなるほどと思います

指揮の場合は低音部と関係ないのですが…

 

ボンズと正反対なのがモーツァルトで彼は右利き

右手があれほど美しい歌に満ちているのに比べて左手声部のなんと痩せていることか