Dolcissima Mia Vita

A Thing of Beauty is a Joy Forever

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

人間は弓、神は射手

ペルシャの詩人ルーミー Rumi(1207-1273)の『ルーミー語録』(井筒俊彦著作集第11巻)のなかにこんな一節を読んだ。 人間は神の権能の右手(めて)に握られた弓のようなものである。神がその弓をいろいろなことをするのにお使いになる。この場合、本当の行…

天地は仁ならず

生田武志著『いのちへの礼儀』を読みおわって、その問いの射程の広さと深さに驚嘆し、まだ消化しきれずにいる。 本の終りの方で、チェルノブイリ原子力発電所の近くの立入禁止地帯のことが出てくる。住民が強制退去させられて無人の町となって数十年、当初は…

ハリール・ジブラーン『預言者』再読

レバノンの作家 ハリール・ジブラーン Kahlil Gibran が英語で書いた著作『預言者』The Prophet 詩的な哲学的箴言が断章の形で書かれている。 ニーチェのツァラトゥストラを思わせる孤独な魂が山を下りて、街の人々に乞われるままに説教をする。 ちょっと説…